概要
カバー株式会社(英: COVER Corporation)は、日本のIT企業であり、バーチャルYouTuber(VTuber)事務所「ホロライブプロダクション」の運営元として知られている。2016年に設立され、VR・AR・AIなどの先端技術とエンターテインメントの融合を目指している。代表取締役は谷郷元昭。
沿革
- 2016年6月13日:カバー株式会社設立。
- 2017年:バーチャルタレント「ときのそら」の活動を開始。
- 2018年:VTuber事業「ホロライブ」を本格始動。
- 2020年以降:ホロライブEN(英語圏)、ID(インドネシア)など海外展開を本格化。
- 2023年3月:東京証券取引所グロース市場に上場。
主な事業
- バーチャルYouTuberのマネジメント
- メディアコンテンツ制作
- ホロアース(メタバースプロジェクト)
- ゲーム・アプリ開発
ホロライブ・台湾問題
2020年の炎上
- 2020年6月11日、生放送「【#ちょこオネア】第6回ちょこオネア今回のゲストはスバおかコンビ!無事クリアすることができるのか?!」におけるクイズの中で、「Q.日本の十二支に猫がいないのは有名な話ですが、世界には十二支に猫がいる国があります。では、次のうち十二支に猫がいない国はどこでしょうか。」という問題で、選択肢に
A:モンゴル
B:チベット
C:タイ
D:ベトナム
の4つが現れた。チベットを国として扱ったこのクイズに対して中国のbilibiliで視聴していたリスナーからは「チベットは中国の領土である」と大きな批判を浴び、それに対しホロライブ公式はbilibili上で即日謝罪した。しかし、この謝罪はtwitter上でチベット独立派の反感を買う結果となった。https://www.nicovideo.jp/watch/sm37016396
- 2020年9月、ホロライブ所属の赤井はあとと桐生ココがYouTube配信中に「台湾を国として表記した統計情報」を紹介。
- これが中国本土の一部ファンから強い反発を受け、「中国本土での活動停止」に発展。
- 結果として中国版ホロライブ「ホロライブ中国(CN)」の活動終了。
- 関連して桐生ココは2021年に卒業。
台湾に関する発言と動画削除の問題(2025年)
2025年5月、ホロライブの配信イベント「超超超超ゲーマーズ2」において、台湾を「国」と表記したフリップが使用された。カバー株式会社は、過去の炎上事例を踏まえ、中国市場への配慮から動画を急遽削除する対応を取った。同様の問題が再発したことに対して批判の声が上がった。
ホロアース(HOLOEARTH)
- カバーが独自に開発するメタバースプラットフォーム。
- 2022年にβテストを開始し、2023年〜2024年にかけて一部機能をリリース。
- プレイヤーはアバターを作成し、ホロライブの世界観を体験できる予定だったが、技術的制約や開発進捗の遅れから「期待された完成度に届いていない」との指摘もある。
- 一部ユーザーからは「UIが使いにくい」「目的が不明瞭」といった評価も。
社会的評価と課題
- 国内外で高い人気と影響力を誇る一方、政治的・社会的なセンシティブ問題への対応が課題とされている。
- 特に中国市場への配慮と、それに伴う情報統制に関しては透明性を求める声がある。
関連項目
- VTuber
- にじさんじ(競合他社)
- メタバース
- YouTube
- 桐生ココ(元所属タレント)
外部リンク